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  1. 大学入試センター
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  3. 理事長挨拶

理事長挨拶

理事長R05HP写真大学入試センター理事長
山口 宏樹
 大学入試センターは、「大学入学共通テスト」に関する業務等を行うことにより、大学入学者選抜の改善を図り、大学及び高等学校等における教育の振興に資することを目的としています。
 この大学入学共通テストは、50万人規模の志願者に対して、知識・技能や思考力・判断力・表現力等、高校段階での基礎的な学習の達成程度を判定することを主たる目的に、国公私立の大学が共同し、同一の期日に同一の試験問題により実施する試験です。各大学は、それぞれの入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)に基づいた多様な個別選抜において共通テストの成績を利用するなど、大学教育を受けるためにふさわしい能力・意欲・適性等を多面的・総合的に評価・判定し、入学者選抜を行います。
 令和5年度共通テストは、新型コロナウイルスの感染者数等が急激に増加している中での実施となりましたが、令和4年度共通テストで発生した事象を踏まえ、不正行為の防止や受験者が安全に受験できる環境の整備等の対策の下、受験者や大学・高等学校関係者等の協力を得て、特段大きな混乱も無く実施することができました。来年1月に実施される令和6年度共通テストについても、各大学と協力しながら、円滑な実施のために万全を期してまいります。
 令和7年度共通テストからは新学習指導要領に対応した試験になりますが、その実施に向けた検討・準備も着実に進めています。昨年11月には、出題教科・科目の出題方法等の予告を行うとともに、問題作成方針の検討の方向性、試作問題の公表を行ったところです。そして、本年6月には、出題教科・科目の出題方法等・問題作成方針等を公表いたしました。なお、これらの情報はウェブサイトに掲載するなど、受験者にとってより分かりやすい形での周知に努めてまいります。
 大学入試センターでは、入学者選抜方法の改善や高大接続に資する調査・研究も実施しています。この調査・研究を進めるに当たっては、大学や高等学校等と連携・交流を積極的に推進し、大学入試研究に必要な研究資源が集まる「場」を提供するなど、大学入学者選抜のナショナルセンターとしての役割を果たしていく所存です。例えば、全国の大学入試に関わる研究者や事務系職員の研究交流と情報交換の場である全国大学入学者選抜研究連絡協議会等を通じて、我が国の入学者選抜方法の改善に向けた取り組みを一層強化します。
 大学入試センターは、今後も、関連機関等との意見交換や現状の分析と評価、それらを踏まえた不断の改善を行い、その成果等を積極的に発信することによって、より良い大学入試の実施に向け努力してまいります。

令和5年7月