本文へスキップ

共通テストの役割

 大学入試センター試験は、昭和54 年度から平成元年度まで実施された国公立大学を対象とした共通第 1 次学力試験に代えて、平成 2 年度から国公私立大学を対象として実施してきました。
 
 令和 3 年度大学入学者選抜からは、これまでの大学入試センター試験に代わり、大学入学共通テストを実施することが大学入学共通テスト実施大綱(令和元年 6 月 4 日文部科学省高等教育局長通知 令和 2 年 1 月 29日一部改正)により定められました。

大学入学共通テストの果たす役割

1.大学教育の基礎力となる知識・技能や思考力、判断力、表現力等を問う問題作成
 平成 21年告示高等学校学習指導要領において育成することを目指す資質・能力を踏まえ、知識の理解の質を問う問題や、思考力、判断力、表現力等を発揮して解くことが求められる問題を重視した問題作成を行います。

 
2.各大学が実施する試験との適切な組合せによる大学入試の個性化・多様化
 大学入学共通テストを利用することで、小論文、面接等を実施する大学や学校推薦型選抜、帰国生徒選抜・社会人選抜を実施する大学が増えています。このように、大学入学共通テストは大学入試の個性化・多様化に貢献しています。

 
3.国公私立大学及び公私立短期大学等を通じた入試改革
 国公私立大学・短期大学等の利用数は、令和5年度入試では、870大学・短期大学であり(令和4年5月1日現在)、利用した大学・短期大学等からも好評を得ています。

 
4.アラカルト方式による各大学に適した利用
 大学入学共通テストでは、利用教科・科目を各大学が自由に指定できるアラカルト方式により、各大学がその大学・学部に必要な教科・科目を指定することができます。

大学入学共通テスト利用のメリット

 大学入学共通テストを利用することにより、新しい層の学生の開拓や、全国へのアピール、さらに面接などに重点を置くことができるなど、様々なメリットがあります。センター試験の利用大学からは次のような好評を得ており、引き続き入試改革に貢献していきます。
 
  • 今まで実施が難しかった小論文や面接を導入する余裕ができた。 
  • 受験者が全国的に広がり、受験者数も従来より増加した。
  • 大学のPRに役立ち、イメージアップが図れた。
  • 全科目に平均的な学力を有するオールラウンド型の生徒が受験するなど、従来とは異なった層の学生を開拓することができた。
  • 大学独自の試験のみで選抜を行うよりも、広範囲の教科・科目から選択することで広い視野から受験者の適性の評価が行えるようになった。
  • 同一大学・学部の受験チャンスが 1 回増えたことが受験者に好評であった。

各大学での利用方法の一例

  • 基礎的な学力を幅広く評価するため、大学入学共通テストの出題教科・科目を総合的に活用。
  • 一般選抜の募集人員の一部について、大学入学共通テストの特定の教科・科目を選択。
  • 教科・科目に幅を持たせ、受験者が得意なものを選択させる。
  • 調査書と大学入学共通テストで第 1 次の選抜を行い、その合格者について面接試験を実施。
  • 工学部において、大学入学共通テストの数学・外国語を選択。大学が行う試験は理科のみを実施。
  • 募集人員の一部について、大学入学共通テストと大学が行う試験のうち、高得点の方を合否の判定に使用。
  • 学校推薦型選抜について、大学入学共通テストの国語・外国語のみを用い、大学が行う試験として面接を実施。
  • 大学入学共通テストで必要とする成績水準を明示した上で、大学入学共通テストの成績がその水準に達している者は大学が行う試験に進ませ、大学入学共通テストの成績は合算せずに大学が行う試験の成績のみで合否を判定。
  • 大学の自主的な判断に基づき、過年度の成績を当該年度の入学者選抜に使用。