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2024年度大学入試センター・アドミッションリーダー研修

INDEX

2024年度大学入試センター・アドミッションリーダー研修内容

 2024年度大学入試センター・アドミッションリーダー研修では、大学入学者選抜にCBTを導入することを検討するための、考え方や情報を提供しました。参考にしてみてください。
※ 研修の参加者は、CBTシステムを体験したり、教員から助言を受けたりすることができました。
※ 各リンクは、2025年3月時点のものです。

対象

 大学入試担当のアドミッション・オフィサー、職員、教員
 又はCBTを用いた入試に関心がある大学関係者

研修のねらい

 大学入学者選抜へのCBT導入に向けた論点を理解、整理し、CBT導入に向けて主体的に行動できるようになる。
(例)
  • TAOを用いて試験問題を作成したり、受験環境を整備したりしてCBTを実際に実施することができるようになる。
  • 所属機関において、大学入学者選抜にCBTを導入するために、論点を整理し、生じうる課題等について理解できるようになる。

事前課題

  1. 大学入試センターシンポジウム2023「CBTの世界へようこそ CBTシステムTAOと試験環境づくりのいろは」の記録動画を視聴する。
  2. 「あなたは、所属機関においてCBTを導入するとしたら、どのような目的で導入することを考えていますか。また、CBT入試を実施するとしたら、検討しなければならない事項や課題としてどのようなものがあると考えますか。」を研修当日他者へ共有できるように準備する。
事前課題1.のねらい
 CBTの特徴や社会の動向について理解するとともに、CBTを入試等で実施するために検討が必要となることがらについての知識を習得する。ある程度CBTに関する現状や知識を得た上で、演習に臨む。 
(掲載内容)
  • CBTに関する基礎的な知識
  • CBT入試の国際的動向と国内動向、導入のための論点、事例、国際標準規格(QTI及びISO/IEC 23988:2007)
  • CBTにおける試験問題の作成、テストの構成、試験結果の分析、TAOについて
  • 端末管理と環境配布、試験監督とトラブル対応
事前課題2.のねらい
 各参加者が所属機関の課題を持ち寄り、グループディスカッションによって共有する。

プログラム1日目

趣旨説明

事例紹介

 CBTに関する調査研究と、大学入学者選抜におけるCBT導入動向の具体例として以下の事例を紹介しました。
(例)
電気通信大学 文部科学省大学入学者選抜改革推進委託事業(個別大学の入学者選抜等におけるCBTの活用) 

演習1.「国際標準規格に準拠したCBTを用いた試験作成の体験」【宮澤芳光(大学入試センター)】

 TAOにおける試験問題の作成や試験の配信について操作方法を紹介し、試験問題の出題や受験などを体験する。TAOはオープンソースであり、コンピュータ上で試験を作成して、その試験を受験するための環境を各機関で構築できる。
演習1.のねらい
  • QTIに準拠した出題形式で試験問題を学ぶこと
  • TAOを用いて試験問題作成等の操作ができるようになること
(参考)
 TAOは、1EdTech Consortiumが策定する国際標準技術規格QTI(Question & Test Interoperability)に準拠したCBTプラットフォームです。以下のリンク先で公開されています。  文部科学省CBTシステム(MEXBT)もTAOを用いたCBTシステムです。

プログラム2日目

演習2.「端末管理と環境配布をやってみよう どんな環境でCBTの試験を受けてもらえばよいか」【寺尾尚大(大学入試センター)】

演習2.のねらい
  • モバイル端末管理を使って、管理下の端末に試験環境の配布ができるようになること
  • 仕様がまちまちになる受験者のBYOD端末に対し、ロックダウンブラウザの設定を行い、配布ができるようになること
(具体的な演習内容)
 CBTの試験を受ける環境として、1.大学がCBT用の受験者端末を保有する場合と、2.受験者の端末を使用して実施するCBT(遠隔試験)の二つの場合を想定する。
 1.では、モバイル端末管理ツールを使用して、試験に必要な環境設定をインターネット経由で配布することで、CBTによる試験のみが実施できる端末の構築方法を体験する。
 2.では、仕様が受験者によってまちまちのBYOD端末に対し、ロックダウンブラウザの環境設定用のファイルを作成し、BYOD端末でも統制された試験ができる方法を体験する。
 研修の冒頭と最後に、以下のようなグループディスカッションを行いました。大学入学者選抜でCBTの導入を検討される際に、参考にしてみてください。

グループディスカッション1

 所属機関の入試でCBTを導入すると仮定した場合、その目的と検討しなければならない事項はどのようなことか、話し合う。

グループディスカッション2

 演習を踏まえて、グループディスカッション1で共有された課題を再検討する。課題は演習で学んだ内容をもって解決できるか、解決するためにどのようなアクションを起こせるか、話し合う。

【終了報告】2024年度大学入試センター・アドミッションリーダー研修を開催しました。

 令和6年6月13日(木)・14日(金)、「2024年度大学入試センター・アドミッションリーダー研修 意外とカンタン!!体験しよう!CBT」を対面により開催しました。
 各大学における入試関連業務は、入試設計、入学前教育から追跡研究まで多岐にわたり、高大接続改革が進展するなかで、より複雑化・専門化しつつあります。アドミッションの専門家として、このような幅広い業務に対応していくためには、入試関連業務に求められる基本的な事項を理解し、身に付ける必要があります。
 この研修は、参加者が、講義や演習を通して、入試関連業務の基礎やアドミッションオフィサーの育成等について知識を深めるとともに、相互に討論をしながら、研修参加者間の交流の機会を設けることをねらいとするものです。
 1日目のプログラムでは、冒頭で江幡知佳助教からの趣旨説明の後、所属機関におけるCBT導入の目的やCBT導入に伴う課題について、グループディスカッションを行いました。その後、「国際標準規格に準拠したCBTを用いた試験作成の体験」というテーマで、宮澤芳光准教授から講義を行い、続いてグループに分かれての演習を行いました。
 2日目のプログラムでは、「端末管理と環境配布をやってみよう どんな環境でCBTの試験を受けてもらえばよいか」というテーマで、寺尾尚大准教授から講義及びグループに分かれての演習を行いました。最後に、1日目冒頭のグループディスカッションで共有された課題を踏まえつつ、今後のCBT導入に向けて何を検討すべきか、また、その検討事項は演習で学んだ内容をもって解決できるのか、解決するためにどのようなアクションを起こせるのかについて、ディスカッションが行われました。
 全国の大学等から29名の方が参加されました。開催後の参加者からのアンケートによると、実際に会場で操作体験ができたことや、大学の実務者同士での意見交換ができたことなど、対面形式での研修が活かされた充実した内容であったと評価をいただきました。

お問い合わせ先 

独立行政法人大学入試センター試験企画課
 電話番号:03-5478-1232、1235(直通)
 E-mail:koukai@cen.dnc.ac.jp